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「野党連携でもう一度政権交代を実現したい」小沢代表

2015年08月24日 14:30

小沢一郎代表は8月18日、国会内で記者会見を行い、戦後70年安倍総理談話、野党5党代表の共同記者会見、自公の岩手県知事選候補者擁立見送り、盛岡市長選、山形市長選などの質問に答えました。記者会見概要は以下の通りです。

【 質疑要旨 】

  • 戦後70年談話等について
  • 5野党代表の共同記者会見について
  • 平野氏の知事選立候補見送りと自民党の選候補者擁立見送りについて
  • 与野党伯仲の可能性について
  • 盛岡市長選について
  • 山形市長選について

戦後70年談話等について

Q.

安倍総理が出された戦後70年談話について、どのようにお考えでしょうか。

小沢一郎 代表
A.

 ひと言で言えば、彼自身が俗に言われている侵略とか謝罪とかおわびという類いのことについて、彼自身の考えがまったくきちんと表明されていなかったのではないか。さんざん謝罪したのだからもういいだろうみたいな、あるいは次の世代の人たちにまで謝罪させたくないとか。それは、総理大臣として、あなたはどう思っているのかということが大事なのであって、侵略ということについても、まったく明確なあれがない。
 そういう意味でちょっと安倍さん自身の歴史認識が、本音ではちょっと違うので、しかし本音を言うわけにもいかないという中で、自分の考え方で述べたのだとはまったく思いません。何とかかんとか、ちょっと言葉を入れこんでお茶を濁そうとしたような感じを受けます。

Q.

安保法制や70年談話で、終戦、原爆忌の季節が過ぎようとしていますが、もしそういった問題がなかったとして戦後70年の節目で、国会あるいは国民を巻き込んだ形で、どういったことを本来考えるべきだったと小沢代表はお考えでしょうか。

小沢一郎 代表
A.

 過去があって現在があり、現在があって未来がある。とくに太平洋戦争の敗戦ということが非常に大きな時代の変化のときだったわけです。その歴史的な事実を、もっと早くしっかりと認め、そして謝罪すべきは謝罪し、正すべきは正す。そして将来に向けての隣国、世界との協調というスタンスをもっと早く取るべきだったのではないかと私は思います。
 そしてとくに具体的な事例として問題になるのが、靖国(神社へ)の参拝が歴史認識と関連してあります。私は、今の靖国神社は正常な形ではないと思っておりますから、そこに参拝するのはいかがかと思います。まったくの一国民、一市民としてなら別ですけれども、国家の高い公職の立場にある人がやるべきではない。
 私ならば、いわゆるA級戦犯の合祀問題という障害を取り除いて、そして本来の靖国神社の姿に戻して、皆が行けるような形に、例えば、もっと前が良かったのですけれども、今(戦後)70年とすれば、こういう機会にきちんとやれば、国内的にも国民自身の意識としても、それはまた対外的にも非常に1つの象徴的なこととして、おかしな文章を掲げるよりもずっといい気がします。象徴的なこととして言うと、それが一番分かり易いのではないかという気がします。

5野党代表の共同記者会見について

Q.

明日(8月19日)、盛岡で野党5党の代表が共同記者会見を開かれますが、その狙いをお聞かせください。

小沢一郎 代表
A.

 そもそも達増知事は、県民党的な全県的な立場で選挙をするという姿勢でずっとやってきました。ですから政党は、いわば勝手連的な応援団ということになるわけですが、各党が支援してもらうことが、より選挙戦を有利に戦えることになります。そういうことで、民主党はじめ各党に支援のお願いをしてきたところです。各党とも快く支援するということになりまして、いざ選挙戦の本番と思ったところに予想できないような平野氏の辞退になりました。
 しかしそれはそれとして、やはり20日の午後5時までは、まだ誰が出るか分かりません。5党で一度揃い踏みをしようという話しが、(達増知事支援の)お願いをして回っている間にありましたので、それで19日の午後に皆さんの都合が合うので、その日に行こうということになりました。
 ですからきっかけと、もし選挙になれば知事選挙戦の応援ということですけれども、現実の岩手県の選挙戦ということと同時に、やっぱり野党の各党党首が揃って東京以外のところで顔を揃えて記者会見なり、あるいは今回、街頭はやらないことになりましたけれども、そういうことは多分、未だかつてなかったのではないか。(野党党首)5人全員揃うというのは。
 ですから、そういう意味で今後選挙戦において、あるいは当面の終盤の国会においても、野党が揃って政府提案の安保法制については、成立を何としても阻止することで力を合わせよう。そういうことも皆で確かめ合いながら、世間に対してもアピールするという機会になればと思っております。

平野氏の知事選立候補見送りと自民党の選候補者擁立見送りについて


Q.

改めて平野氏の立候補見送りと自民党が知事選に候補者を出さなかったことについての受けとめをお聞かせください。

小沢一郎 代表
A.

 今の質問のとおり、1つは、平野さん自身の評価です。平野氏はそもそも自由党のときに我々が皆で推して、小泉内閣だったと思うけれども、対決して、小泉内閣の全盛のときでも勝利したときの候補者です。
 そういうようなそもそものスタートから考えてみますと、その後、彼は自分の歩みを始めたわけです。とくにまた彼自身も民主党も離党し、自民党に入党するという噂もあったのですが、それは実現しなかったようです。
 今回も結局は自民党の支援を得るということになったわけです。彼のそういう生き様ということと、そして彼の出馬のときの話しと辞退のときの話しが、まったくこれ噛み合いません。筋道が違うのではないでしょうか。出馬のときは確かメインの理由が「震災の復興と岩手県政の発展」を「私じゃなきゃダメだ」ということで出たはずですけれども、辞退のときには「安保法案がテーマになってきたので辞めた」ということ。それはもうまったく県知事、県政とは直接関係のない話しですから、ちょっと支離滅裂な話しではないかと思います。
 それともう1つの側面としての政府与党ですけれども、政権与党が知事選に候補者をようやく出したと思ったら、なんか負けそうだから引っ込めるという、まったく醜態を晒したと言いますか、政権与党としては非常にあるまじき不見識なやり方、結果だと思います。
 安倍政権は、国民の高い支持率の下で数を頼んで権力的なやり方をずっと続けてきたのですが、あるときを境目に潮目が変わり、今度のことで言えば、岩手県ではもう戦わずして選挙戦を放棄。埼玉知事選でも問題外。沖縄では(辺野古埋め立て工事の)1か月中止と。事実上は中止だろうと思います。そういうことで国民の支持を急速に失って、安倍政権の権力的な政治は退却戦に移ったように私は思っております。

Q.

平野達夫参院議員が知事選に出なかったことで、無投票の可能性が高まりました。参院補選も行われないということで野党が結集して与党候補に勝つチャンスが失われてしまうという見方にもなり得ると思いますが、如何お考えでしょうか。

小沢一郎 代表
A.

 今回は、とにかく皆でやろうということで、まとまったわけだから、そのことをきちんと県民にも国民にもアピールしようというため5人が集まるわけです。もう参議院選挙は1年後です。私は、今回、岩手県の方は知事選がなくなりつつあり、参院補選もないけれど、今後のことについて皆で力を合わせようということに役立てればいいと思います。

与野党伯仲の可能性について

Q.

安保法制が衆議院通過のときの緊急会見でも、いくつかの条件をクリアできれば野党が次の衆院選で圧勝できるとのお話がありました。郵政選挙以来、片方が圧勝で弱小野党という形が何回か続いてきています。現行の選挙制度に慣れてくれば、やがて与野党が伯仲するような勢力図に将来的になるとお考えでしょうか。

小沢一郎 代表
A.

 与野党の伯仲ということではなくて、中選挙区制を続けていたら政権与党は、ずっと負けない。長期政権になる。だから戦後の自民党中心に半世紀、長期政権でした。これではもう民主主義ではないと。やはり政権交代、その緊張感の中で切磋琢磨して政治を運営するというのが民主主義の機能です。そのためには中選挙区制ではダメだと。
 ですから得票数と議席数が大きく乖離する結果が生まれがちですけれど、それでいいと私は思っています。ですから2009年と次の野田内閣の解散と、まったく逆になってしまいました。それはもうそういうことでいいと。やっぱり野田内閣は、国民にウソをついたことになりましたから、国民から強烈なしっぺ返しをされたということだろうと思います。
 ですから今回、いい気分で安倍内閣やってきたと思いますが、やっぱりあまりにもこれまた権力的なそしてちょっと偏った政治的な発想のやり方が、国民の非常に大きな反発を招いているということです。またこういうことでは、政権を変える以外にないというふうに国民は考えているのではないでしょうか。
 ただ、どこに入れるかという形になってしまいますので、そういう意味で野党の責任は重いと思っております。私は何とかして皆で連携して、政権交代をもう一度実現したいと思っております。

盛岡市長選について

Q.

岩手県県庁所在地の盛岡市で市長選挙が行われています。現職と新人の一騎打ちです。近々岩手県議会議員選挙も行われ、16の選挙区のうちの10の選挙区で与野党対決という表現は適切かどうか分からないが行われます。今回の野党5党の会見は与野党対決を演じるというアピールにつなげるお考えはありますか。

小沢一郎 代表
A.

 対決を演じるのではなくて、野党が連携して、協力して、今後の選挙戦でも国会でもやっていこうということのアピールになれば良いのではないかということです。盛岡市長選挙は、必ずしも全党が揃うということではない。ただ、県議選については、希望郷・岩手に参加し達増県政を支えていこうという人たちについては、知事も我々も皆一緒になって応援していこうという方向だと思います。

Q.

今行われている盛岡市長選では、民主、生活の推薦候補者のために小沢先生は街頭に立ちますか。

小沢一郎 代表
A.

 これは推薦を要請されたので、しましたけれども、その他の政党がするわけではありませんので、私が街頭に立つということはないと思います。私はだいたい地方選挙で街頭に立ったことはほとんどありません。国政選挙ならば、それはやりますけれども。多分そういうことにはならないと思います。

山形市長選について

Q.

山形市長選挙が注目されていますが、遠藤大臣就任後初めての国政クラス(の選挙)になります。生活推薦候補者は、小林(節)さんの愛弟子でありますが、小沢さんは(応援に)行かれますか。

小沢一郎 代表
A.

 私が行って役に立つならば、多少知り合いもありますから。そういう点では役に立ちたいとは思っております。

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