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「潮目はかなり変わってきた」安倍政権について、小沢代表

2015年06月20日 23:30

6月16日午後、国会内で小沢一郎代表と山本太郎代表が定例記者会見を行いました。会見概要は以下の通りです。

【質疑要旨】

  • 安倍政権への風向きについて
  • 政権批判を広めていく方法について
  • 国会会期延長について
  • 若年層からの支持拡大策について
  • 街頭記者会見について
  • 沖縄での米兵による最近の事件・事故について
  • 橋下大阪市長の評価について
  • 松野維新の党代表就任1か月について
  • 参院岩手補選について
  • インターネット国会中継について

安倍政権への風向きについて

Q.

小沢代表はかねがね会見で、安倍政権への有権者の支持は必ずしも盤石でないという見方を示しています。ここに来て政権に対する風向き、潮目が変化してきたという実感は両代表にはおありでしょうか。

小沢一郎 代表
A.

 今のお話のとおり、安倍政権があまりにも、ラフな言葉で言えば、勝手気ままにやりたい放題のやり方で天下の政治を運営しようとしている。特に安全保障問題について国民の関心が非常に高まってきたと思います。この前にも申し上げましたとおり、3人の自民党推薦の学者も含めて、今の安保関連法案は憲法違反だという見解を出されて以来、メディアもそのことを結構大きく取り上げております。国民もそういう目で安保の問題を見てきているようになったと思います。その意味で国民の目線、世間の潮目はかなり変わってきたのではないかと思います。私どもはあらゆる機会をとらえて、我々の主張を発信していきたいと思います。

山本太郎 代表
A.

 小沢代表の言われたとおりだと思います。ここまでやられれば気がつくだろうというところまで、いろんなことのオンパレードになっている状況だと思います。安保法制に関しても、憲法の大原則をすっ飛ばして次の話をしてしまっているとか。こういうことが日々、皆さんの理解が少しずづ浸透していっていると思います。原発の再稼働にしてもそうですし、派遣法改悪であるとか、安保法制(審議の)裏で、とんでもない法案が沢山通っていくので、それを皆さんに丁寧にお知らせしていくことをやっていくことが、潮目がくっきり出てくる方法なのかなと思います。

政権批判を広めていく方法について

Q.

長谷部早大教授、小林慶大教授が昨日の会見で、次の総選挙で政権を倒せばいいという趣旨の発言をしています。小沢代表はこれまで再びの政権交代をずっと訴えていますけれども、政権に対する厳しい声がもっと広がるためにはどう動けばいいとお考えですか。

小沢一郎 代表
A.

 先ほど言いましたように、特別な上手い方法はないのですが、国民の皆さんがこの問題にかなり関心をもってきたのではないかと思います。一方、国会審議は、24日の会期切れを含めて延長の問題、与野党のこれについての、いずれ採決すれば賛否を問わなくてはならないわけですから、その状況の中で国民皆さんがいろいろとテレビで見たり、聞いたりいろいろする機会が今まで以上に量的にも多くなるだろうと思います。
 したがって、この国会について、国民皆さんの目線、そして支援を受けて国会に出ている国会議員の意識も、心の中では思っているけれども話せないという人が結構自民党を含めて多いように思います。そういう声が国民のバックアップがあれば、顕在化してくる可能性もあると。そういう意味で政治家、国会議員もその判断と真価を問われることになるのではないかと。衆議院で言えば、今月中にやる気なのか、来月になるのか。いつになるのか分かりませんけれども、いずれ近いうちにそれぞれが自分の考えを明確にしなければならない時が来るので、そういう意味でより国民にわかり易い政治状況になってくるだろうと思います。

山本太郎 代表
A.

 小沢代表が言われたとおりだと思います。安保法制(審議)の裏で、数々の(法案が)通されようとしています。安保法制に関して安倍政権は、ちょっと無理しているよねという意見がすごく多いと思います。我が国を取り巻く安全保障環境が著しく変化してきたからではないのみたいな勘違いがあるのだと思います。そういうふうに勘違いしてくれる人たちも多くいると思います。
 そうではなく、あなたの生活が本当にどんどん首がしまっていく法案がすでに通っているし、これからも通そうとしていることを丁寧に説明していくしかないと。派遣法改悪、残業代ゼロ法案、風営法、マイナンバー法、刑事訴訟法など盛り沢山、詰め合わせになっています。そういうものを分かり易く、伝わり易く伝えていくことが大事なのだと思っています。委員会における質疑があまりにも多かったので、外に出ることができていなかったのですが、そろそろまた街頭に出なければいけない時期が来たなと思います。

国会会期延長について

Q.

与党は、安保法制を通すために国会会期の大幅延長を決めたようです。国会のやり取り聞いていると、そもそも違憲で黒を白と言いくるめる議論で辻褄が合わないのに、会期延長したからといって議論が深まると思いますか。どういう魂胆があると思いますか。

小沢一郎 代表
A.

 会期が延長されるという前提に立てば、今のお話ですけれども、ますます違憲立法という、そしてまた無茶苦茶な議論であるという認識が国民の間に深まれば、それはそれで一つの効果ではないかと思います。会期中に延長の話をするのは、ちょっとおかしなことですので、延長云々は言えませんけれども私はそう思います。

山本太郎 代表
A.

 すでに議論がかみ合っていない状況です。いつまで延長しようとも、前提が違うわけですから、いつまでもかみ合わないのは当然のことだと思います。数の力でいくと、通ってしまう話ですから。もしも例えば9月くらいまで延長した場合、次の臨時国会が年内はないという話があるのでしょうか。

小沢一郎 代表
A.

 分かりません。

若年層からの支持拡大策について

Q.

明日の参院本会議で18歳選挙権法案が成立します。新たな有権者の獲得に向けて党としてどのような取り組みをされるお考えかを両代表にお伺いします。

小沢一郎 代表
A.

 18歳、19歳の人も選挙に参加するということですが、何歳の人であれ支持をいただくには、やはり我々の主張が1人でも多くの人に知ってもらうことが基本です。そのためには、ネットを使うとか、直接会うとか、いろんな形での媒体を活用してやっていくということしかないと思います。いつも言うように選挙に上手い方法はないのです。今のように地道に一生懸命活動して、あらゆる機会をとらえてやっていくということしかないと思います。

山本太郎 代表
A.

 小沢代表が言われたとおりだと思います。普段自分たちがテーマとしてやっていること、委員会で質問していることが、もしも伝われば若い人たちにも理解しているもらえる点も多いだろうと思います。
 今、山本太郎自身が発信していることは、収入の少ない若者に対しての住宅支援が必要だと。少子化対策というものを考えるならば、まず住宅への支援が必要だということを訴えています。それによってヨーロッパでは、出生率が上がっています。これが少子化対策の1丁目1番地だと菅官房長官に言ったのですけれども、返ってきた答えが、自助自立ということでした。本当に少子化対策を何とかする気があるのか。
 新しく選挙権を与えられた人たちが、日本の未来を担うわけです。持続可能な社会をつくるためには、まずこの人たちに対して、子どもをつくり易い環境を国が戦略としてやっていくことがすごく重要なことだと思います。一方で、若い人たちが食い物にされている。例えば、奨学金の問題とか、そういうことを丁寧に話していくことが必要なのかなと思います。

街頭記者会見について

Q.

街頭記者会見をいつから再開するつもりですか。

山本太郎 代表
A.

 マイナンバーや年金情報漏洩問題で委員会の進み具合が途中で止まっていた時がある。来週は空いている日がありそうなので、事務所で話し合いをしてから改めてお知らせしたいと思います。

沖縄での米兵による最近の事件・事故について

Q.

沖縄で先週、米兵による様々な事件や事故が起こっています。日本政府や外務省が対応しているとは聞こえてこないのですが、小沢代表、玉城幹事長はこの問題について如何お考えですか。

小沢一郎 代表
A.

 事件の問題がシンボリックなのですけれども、やはり地位協定云々とか法的整備の問題もありますが、日本政府、特に外務省がアメリカ政府に対してきちんとものを言えないという現状があることが一番の問題です。これは兵隊さんが起こすトラブルとは別に、辺野古の埋立ての問題であれ何であれ、日米関係できちんと主張が言えないということが一番の問題だろうと思います。沖縄で何が起きても、何を言っても、(日本政府が)アメリカ政府に対して、きちんと話し合い交渉ができないというところに沖縄の人たちが余計もどかしくおかしく思うところがあるのだと思います。これはきちんとした政権を作る以外にないと思います。

玉城デニー 幹事長
A.

 沖縄の実態を簡単にお話しします。アメリカは盛んに各州で運営されている軍隊、州兵のローテーションを始めています。今年に入ってから1月に嘉手納にウイスコンシン州から州兵の空軍が移駐してきました。今月に入ってまた別の州の州兵が入ってきました。そういうようにローテーションが行われ、常に沖縄には沖縄の実態や文化、生活に接したことがない、あるいはただ上官に言われただけの兵隊がローテーションされてくる。
 そういう新しい人たちがどんどん入って来ているので、この状況から起きてくる犯罪も少なからずあると思います。そして今、米兵の流行は、那覇に飲みに行くことです。那覇に飲みに行って車で帰ってくる。すでにこの1~2週間くらいで飲酒運転による検挙、事故がもう10件近くになっています。わずか1週間程度でそういう数が出ているということは、表に出てこないだけで、水面下にもっとあります。
 こういう被害が常にもたらされていることに対して、政府が全く国民の生活を一顧だにしないという安倍政権の体質そのものが、外務省沖縄事務所の全権特命大使もその役割を果たしていないと県民から怒りがますます強くなっています。これが今の沖縄の現状です。

橋下大阪市長の評価について

Q.

橋下大阪市長が安倍総理と会われました。橋下市長は住民投票の前から官邸との関係が良好と報道では言われてきました。一方、橋下市長が大阪で行っていることは、新自由主義的施策が多いとの見方もあります。この2点について小沢代表はどう評価されていますか。

小沢一郎 代表
A.

 前から申し上げているとおり、橋下さんは政治家として優れた資質を持っている人だと評価しています。ただ、今日国会がこのような状況で、安保法制が最大の関心事になっている時にそのような形で、総理と話し合いをし、またご自身のツィッターで、逆に言えば、野党との共闘を否定するような、一線を画すというようなことを明白にしたということは、維新の党の執行部でも国会議員でもありませんけれども、大きな影響を多分持っている人だろうと思いますので、その人がこの時点で自らの主張、考え方を公にあえてしたということは、やはり今後の維新の党、そしてまた国会の全体に色んな形で影響を及ぼしてくることは間違いないと思います。どういう結果になるかは、なってみなければ分かりませんけれども、そのくらい大きな言動であったと思います。

Q.

岩手県知事選、参院補選、来年の参院選、来たる総選挙に橋下大阪市長の動向が野党共闘にどのように影響を与えるとお考えでしょうか。

小沢一郎 代表
A.

 (橋下氏が)民主党と一線を画すると言ったの。野党第1党が民主党だから、民主党も野党の大同団結、連携の中に入ってこなくては、本当の大きな連携はできない。どの程度のニュアンスで話しているのか分かりませんが、民主党と手を組まないという意味であるとすれば、今後どうなるかということに大きな影響を及ぼすと思います。

松野維新の党代表就任1か月について

Q.

維新の党の松野代表が就任してまもなく1か月になります。野党再編を含めてこの1か月の動きを小沢代表はどのように見ていらっしゃいますか。

小沢一郎 代表
A.

 松野代表は大変代表としての素晴らしい活動をされてきていると思います。誰もが心の中で思っていることですけれども、野党再編という言葉がいいのかどうか、私は「大同団結」「連携」という言葉を使う方が多いのですが、そういうことを各政党、あるいは政治家と忌憚ない言い方で話し合っています。
 それが今の流れを作った最大の立役者であると私は思っております。野党再編という彼の主張が今後、どういう形でどういうふうにやっていくかということは、なかなか難しいところもあるかと思いますけれども、やはり維新の代表として始めてきたことですので、ぜひ勇気をもってがんばっていただきたい。そしてそれが大多数の国民の望んでいることではないかと思います。

参院岩手補選について

Q.

岩手県知事選後に行われる参議院補欠選挙で野党が応援する候補者は決まっているのでしょうか。民主党岩手県連は畑浩治前衆議院議員にしたいとの報道が流れています。畑浩治さんで野党が連携していけるのかということと、その野党連携に再び小沢代表が各党調整に動かれるのかということについてお考えをお聞かせください。

小沢一郎 代表
A.

 知事選につきましては、事実上全野党が支援してくれることになりました。可能な限り多くの県民の支持を得て勝利をしたいと思っております。次の参議院(補選)につきましては、まずは知事選、県議選で圧倒的な勝利を収めることが第一です。その明白な結果が出れば、自然と参院補選も勝利できる体制が作れると思っております。参院補選も全野党一致でやるということになるだとうと思いますし、そうありたいと願っております。ただ、具体的な人選については、まだまだ全く白紙でおります。

インターネット国会中継について

Q.

全ての本会議、委員会審議がネット配信されているので、ネットで視聴する人も増えています。しかしそのネット配信のサーバーが貧弱で安保法制の審議中に動画が止まることが頻繁で、全くアクセスできない事態まで起きていることをご存知でしょうか。国会の対応として多くの人が見られることは知る権利に通じる大切なことだと思います。ぜひ現状をお調べいただき、ご報告と何らかの形で見られるよう改善を働きかけてくださればとお願いします。

山本太郎 代表
A.

 すごく大切な提案をいただいたと思います。というのもできれば見られたくないはずです。委員会とか見てほしくないし、国会の中継もしてほしくないと思います。ぐたぐたですから。私は第一委員会室での国会中継のある質疑には参加したことはないですけれども、いくつかの委員会に入っています。その中でのやりとりを見れば、これ流したくないというのはよく分かります。ネットが脆弱なシステムで、多くアクセスが集中するとダウンしてしまうというお話について深めてみます。

Q.

お金を出せば大きい容量をとれるのです。予算をかけてない証左なのです。お金の多い少ないでサーバーの容量が決まります。

小沢一郎 代表
A.

 それは院の予算が足りないからだ。担当の事務局に何故なのかと調べさせればいい。たぶん議運で決めることだけれども、まず事務局に事情を聞いてそれであたってみなさい。

Q.

インターネットの国会中継の話について要望があります。これはお金がないのではないのです。インターネット国会中継を見たら、NHKの国会中継と同じくらい画質がいい。1台数百万円する上等なカメラが各委員会に2台も設置されています。ところがサーバーがダウンするということは、お金のかけ方を間違っているというか、わざとそうしているのだと思います。カメラ1台分、500万円かければ、ものすごく容量が大きくなり、何百倍の人が国会中継を視聴できるようになります。この点について追及していただけませんか。

山本太郎 代表
A.

 本当に見られたくないのです。寝ている人多いし、ばれるじゃないですか。委員会のことは、テレビカメラが入って編集してもらい上手く話せているような感じに繋ぎ合わせてもらわないと。ネットなんか見られたらばれますから。だからそこにはお金がつぎ込まれないというだけなのだと思います。

小沢一郎 代表
A.

 まず(国会)事務局に言いなさい。事務局はそういうことにいい加減な返答ができなくなるから。事務局に言って、それから議運の場なり、委員会の場でやればいい。

山本太郎 代表
A.

 全ての委員会を沢山の人が集中しても見られるような環境を整えるというのは当然です。

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