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「政権交代がなければ、それはもう民主主義ではない」小沢代表

2015年03月06日 12:06

「政権交代がなければ、それはもう民主主義ではない」小沢代表(2015年3月3日)

  • 記者会見動画はこちら(外部サイト)

3月3日午後、小沢一郎代表が記者会見を行いました。会見概要は以下の通りです。

【 質疑要旨 】

  • 衆議院選挙制度改革について
  • 中選挙区制度復活について
  • 企業団体献金について
  • 政治とカネの問題について
  • 辺野古での抗議者の逮捕事件について
  • 動物の殺処分について

衆議院選挙制度改革について

Q.

衆議院選挙制度に関する調査会において、定数配分についてアダムズ方式が良いのではないかとなっているが、どのようにお考えか。

小沢一郎 代表

A.

 アダムズ方式については知りません。憲法問題だから簡単に変えられないけれども、本来的には衆参で選挙制度も選び方も違って良いと思います。本来的な機能からすれば、衆議院はより国民の意見を可能な限り反映できるようなやり方にしていくというのがあるべき形ではないかと思います。
 その意味では、ずっと以前から言っているけれども、(選挙制度改革を)国会議員に検討させたら、事実上自分にかかわることだからなかなかできません。だから1つは、少なくとも衆議院は人口比例にすべきだと思います。それから5年に1度の国勢調査があるから、その調査の数字に則って自動的に人口比例で定数配分を行なうという案が一番良いと思います。
 そういう法律を与野党で作れば、国会につまらない審議会作ったりする必要もないし、誰も文句言いっこなしみたいになりますから。少なくとも衆議院はそうした方が良いと従来から主張しています。参議院は本来的に性格が違うべきなので、何も衆議院と一緒にする必要はないだろうと思います。

Q.

その調査会での答申がまとまった場合、党としてそれには従うのか。

小沢一郎 代表

A.

 従うべきだろうと思います。ただし、政府も国会も調査会とか何とかって隠れ蓑ばかり作るというやり方が私は良くないと思います。先に言ったような法律を作れば良いのです。そうすると自動的に5年毎の国勢調査でもって、人口比例で定数が決まると、誰も何だかんだ言う必要がありません。日本的風土の中で調査会だ、何だってよく意味の分からないものが作られるけれども、調査会の結論であれば、それは尊重しなければいけないと思います。

中選挙区制度復活について

Q.

中選挙区制の頃の自民党は、右から左まで幅広くて、それが日本の政治の柔軟性であったと思うが、小選挙区制になり執行部に睨まれるとおしまいということで独裁型になっている。中選挙区制に戻した方が良いのではないか。

小沢一郎 代表

A.

 中選挙区制に戻したら、自民党政権がまたずっと続きます。それはもう民主主義ではありません。政権交代がないということは民主主義ではありませんから、それはダメだと思います。小選挙区制だと執行部の力が確かに強まる可能性はあるけれども、それは本人自身がきちんと選挙に強くなればいいのです。
 ヨーロッパもアメリカも小選挙区制です。1人のリーダーシップがある指導者、例えばサッチャー首相が20年続けたいと言っていたけど12年で終わってしまいました。リーダーシップがあって皆が支持すればいいけども、そうでない場合は、きちんと党内で声を上げるべきだと思います。(そうした声を)上げられないというのは小選挙区制のせいだとは思いません。

Q.

公認されなかったらどうしようもないのでは。それは郵政選挙のときに郵政(改革)に反対した者は(自民党の)公認から外された。

小沢一郎 代表

A.

 反対だったら、その前に党内で(議論を)すればいいでしょう。 あのぐらいの人数が本気で(反対の議論を)行えば、そう簡単に小泉さんだってやれませんでした。いくら強大な与党でも本気になって10人、20人が反対したらできないです。今、誰も(反対を)言わないから、(執行部の)言うとおりになってしまっているのです。

Q.

中選挙区制の頃の自民党は、ものすごく右から左と議論の幅があったのでは。

小沢一郎 代表

A.

 それは小選挙区制の(問題)ではありません。それはやっぱり政治家の資質の問題です。

小沢一郎 代表

A.

 昔の自民党はああではありませんでした。自民党が変質したと思っているのです。今言ったように右から左まで色んな考え方の人もいたし、それなりの自分の持論を主張できる力を持っている人たちがいました。
 自分に異論を言う者がいたら、それを党で公認しないというのは、いくら何でも今の自民党でも受け入れられないと思います。安倍さんのことを批判的に言っていたから、公認しないとかまではできないと思います。本人が勇気を持っていればいいのです。

企業団体献金について

Q.

今国会で政治と金の問題が議論されている中で、企業団体献金は廃止したほうが良いという議論もあるが、それについて如何か。

小沢一郎 代表

A.

 ずっと以前から言っていますけれども、企業も団体も社会的存在であることは間違いないのです。それを企業だからいけないとか、団体だからいけないとか、個人なら良いとかいうような仕分けの仕方は、私は間違いだと思います。
 個人であればあるほど、単位が小さくなればなるほど、献金とその期待観というのは強くなるわけです。あなた方が言うのと逆なのです。大きくなればなるほど、特定の個人との繋がりというのは一般的には薄れてくるのです。個人から多額の献金を受けていたら、出す方も何か期待するだろうし、それは物凄い繋がりになってしまいます。
 企業だからダメだとか、団体だからダメだとか、個人なら良いとかいう仕分けの仕方は、事実上の政治資金のメディアが言う本来のあるべき姿とは、その仕分けは関係ないのです。ですから私は、収支の公開をすべきだと主張してきました。どこからもらったって別に構わないのですが、それが国民にはっきり分かればいいし、それを何に使ったかということが国民に分かるということが大事なのです。
 日本は非常にクローズドな社会で、官庁で何をやっているか全然分かりません。マスコミだってそうでしょう。官庁の言うことを報道することになっています。 その全部が本当にオープンになっているかどうかは、外の人には全く関知できないし、認識できません。もっとあらゆる分野でオープンな社会にすべきだというのが私の持論です。 

Q.

企業団体献金を止めて税金で政治のコストを負担しようということで政党助成金ができた。国民1人あたりコーヒー1杯分と最初は言われたが、それと二重取りという言い方もされる場合もあるが。

小沢一郎 代表

A.

 そういうことではないのです。私自身が手がけて作った法律ですから。金のかからないようにするために小選挙区制にしたのだと俗論を言う人がいますが、そうでもないのです。そのために小選挙区制に一生懸命取り組んだのではありません。それは政権交代を可能にし、議会制民主主義を日本に定着させるために小選挙区制度の方が良いという考え方の下で行ったのです。金がかかるか、かからないかというのはまた別な次元の話です。
 アメリカのように、ものすごく個人献金が多いとは言っても、事実上大口献金は全部企業なのです。 日本よりは、はるかに個人献金が多いところは、それなりの政治活動の資金としてかなり集まるということもあり得ます。他のヨーロッパの国でも色んな形がありますけれども、ドイツは政党のシンクタンクの費用も国の補助金で全部出して、韓国もそれに倣っています。
 政党助成金は、そういうことだから片方は止めるとか、良い悪いとかいう話しではなくて、やっぱりそれも使われようではないでしょうか。国民が納得すれば良いのです。国民が納得できないような使われ方をしたときに、それはいけないのではないかという批判が起きるわけです。本質的な問題として相容れないものではないかと思います。

政治とカネの問題について

Q.

安倍総理と岡田民主党代表が補助金を受給した企業から献金を受けていたが、知らなかったと説明している問題についてのご見解を。

小沢一郎 代表

A.

 そういう事実を知らなかったということが一般的には本当だと思います。私自身も、報道があって調べましたところ、同様の事実がありましたので返還するように秘書に命じておきました。補助金をもらっている会社ということもあるし、例えば会社が過去に脱税したとか、何かトラブったということもあります。献金を受ける立場からすれば「あなたのところ何もしてないでしょうね」と、一々聞いて受け取るわけではありません。「どうぞ使ってください」って言われれば、「有り難うございます」というのが普通ですから。特別な癒着関係があれば別ですけれど、一般的には知らないでもらうことが多いのではないでしょうか。その事実があれば、返還するということをきちんとやる以外に方法はないと思います。

Q.

今、予算委員会では政治と金の問題で与野党双方が追及しあっていますが、それについてのお考えを。

小沢一郎 代表

A.

 そのこと自体は、献金の性質によって違います。例えば国務大臣であれ、一般の国会議員であれ、その職務に関して献金をもらったことによって、企業に見返りがあったとか、そういう類いの職務の公正性、政治家としての議員としての公正性を疑われるようなことで献金の授受があってはいけないということが常識的なことだと思います。だからそういうような問題点を含む献金だとすれば、それでいいのかという議論はあっても当然です。

Q.

代表が献金を返還するように命じたと言われたが、返還はもう済んでいるのかどうかを。

小沢一郎 代表

A.

 それは担当の秘書に聞いてください。どこからいくらもらったか、まだ分かりません。そういう事実があったというから返すよう言いました。私の役目はそれで果たしたと思っています。

Q.

補助金を受けていたということを知らなかったということか。

小沢一郎 代表

A.

 もちろん知りませんでした。

 

辺野古での抗議者の逮捕事件について

Q.

玉木デニー幹事長に沖縄の件で質問がある。2月15日起きた辺野古の山城さんの逮捕と抗議活動の排除でアメリカ国防総省の指示だったという説を2月25日の沖縄タイムズが報じ、27日には琉球新報で同じく米国防総省の情報としてそれは否定しているが、どちらなのか。

玉木 デニー 幹事長

A.

 簡潔にお答えいたします。私は基地司令官の命令だと聞いています。国防総省はあくまでも政治とはいっても文官ですから、彼らが直接軍隊を指揮・命令することはできないのです。その基地の管理を任されている司令官のおそらく指示によって、政府雇用 ・米軍が使用している日本人の従業員 ・警備員が排除の行動に出たのだと思います。その件に関しては(2月)23日に沖縄防衛局に11項目の質問を出しています。それを今日確認しましたら、まだ米国と政府からの回答がないので、それを待っていますということでした。それが出しだい公表します。

小沢一郎 代表

A.

 問題は日本政府です。日本政府がきちんとアメリカと話さなければいけない。軍人は、自分たちの領域のことだからやりたいのです。軍人は軍事のことについては、どんどん広げたいもの。それは官僚の癖です。だけれども政治できちんとそれをコントロールしなければいけないのであって、それには日本政府とアメリカ政府がもっと話し合うべきです。
 こんな何が何でもって官邸が強行してね。私は、アメリカも絶対得しないと思います。いつか国務省の誰かが県民が反対するのを押し切ってまでやるのはどうかということを言っていました。政治的に考えればそうなのです。日米関係にマイナスになるばっかりです。日本政府とアメリカ政府がきちんと話すべきですが、日本政府が今のような態度を取っているのは、ちょっと不思議でなりません。

 

動物の殺処分について

Q.

先月、超党派の「犬猫の殺処分ゼロを目指す議員連盟」が発足した。動物愛護の法律・政策が進んでおらず、いまだに動物の殺処分があるが。

小沢一郎 代表

A.

 殺処分というのは、事実上、公的機関では今たぶんやってないのでは。だけど、そういうのが起きるのはなぜかというのです。飼い主がいけないのです。ペットにもう飽きたから捨てるとか、大きくなったからもう捨てるとかそういう類いです。あるいは犬はだいたい鎖を付けているのが多いけど、猫は勝手に歩いているでしょう。飼い主がきちんと飼ってさえいれば、そういうトラブルは起きないはずなのです。
 殺処分を何でもかんでもすべきでないと思うけれども、飼い主の責任をもう少しきちんとさせたほうが良いと思います。あまりにも人に危害を加えたり、日本の生態系を崩したりするようなものがいっぱいありますが、それをもっと厳しく取り締まったほうがいい。やっぱり売るほうも売るほうだけど、飼い主が責任を持つべきではないですか。そうすれば必然的に殺処分なんていうこともしないで済むわけです。死ぬまで飼えばいいのです。

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